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- 住宅ローンにお困りの方【任意売却】
競売を回避して生活再建を図るための任意売却
住宅ローンの返済が滞っていて、このままではやがて自宅が「競売」にかけられてしまう──そんな切迫した状況でも何とか打開する方法があります。それが、「任意売却」と呼ばれる特殊な不動産売却。ここでは、加古川市の「中谷不動産」が、任意売却で競売を回避し、生活再建を図る方法についてお話しします。
任意売却とは?
毎月の返済が滞り、銀行からは督促状や催告状が届いて、切羽詰まった状況。そんなとき、この自宅を売り、手にした現金で何とか返済できないか考える方もいらっしゃるでしょう。しかし、ローンの残債がある状況では、自宅不動産は銀行の担保になっているため、そのままでは売却できません。つまり、住宅ローンを完済しないで家は売れないということ。
ただし、「任意売却」という手段を講じれば打開できることがあります。この任意売却とは、不動産会社が金融機関と交渉して、残債のある状態でも自宅を売ることができるよう交渉し、段取りを付ける特殊な売却法。これなら、会社倒産やリストラなどで経済状況が悪化した場合でも自宅を適切に処分でき、「競売」という最悪の事態を避けることができます。
これだけ違う、競売と任意売却
売却してもなお過酷な返済に苦しめられる競売、売却して得た資金で返済の目途が立てられ、しかも生活再建の道も開かれる任意売却。下表のように、選択次第ではその後の人生に大きな差が生じます。
比較項目 | 競売 | 任意売却 |
---|---|---|
売却価格 | 競売となると最低売却価格は市場価格の3~5割安で設定されます。実際の落札価格も市場価格の8割程度で、住宅ローンの残債に充てるだけの現金が手元に残りません。 | 一般的な不動産売却と同様、市場価格で売りに出されるので、競売よりは住宅ローン返済に希望が持てます。残債の額が比較的少なければローンを完済することもできます。 |
残債の返済 | 残債の返済方法について金融機関と交渉することができません。競売が終わってもなお、返済で重い負担を強いられることになります。 | 自宅売却して得た現金を返済に充ててもなお生じる残債については、金融機関との交渉を通じて相談者に無理のない範囲内での分割払いが認められます。 |
プライバシー | 官報や裁判所のホームページなど競売の事実が公表されてしまい、第三者が売却の事実を知る可能性があります。また、事前調査で裁判所から競売の執行官が乗り込んでくるだけでも、近隣に注目されることとなりかねません。 | 一般の不動産売却と同様、任意売却は秘密厳守で進められるので近隣や知人など第三者に売却の事実が知られることがなく、プライバシーが保たれます。 |
引っ越し費用 | 売却して得た現金はすべて債権者への返済に充てられるため、引っ越し費用が捻出できません。 | 任意売却では自宅を売却した得た現金の一部を諸経費に充てられるため、引っ越し費用もそこから捻出できます。 |
生活再建 | 競売により自宅だけでなく財産すべてを失うので、今後の生活について見通しがつきません。 | 債権者と交渉すれば、生活再建のための資金を用立てることも可能です。 |
任意売却が可能な期間
住宅ローンを滞納し続けると、その先には「競売」という深刻な事態が待ち構えています。ここでは、滞納から競売までのタイムスケジュールと、任意売却が着手可能なタイムリミットを示します。
任意売却着手 | 時間経過 | 滞納状況 |
---|---|---|
間に合う | 滞納前 | 毎月の返済が滞るとろこまでは至っていないものの、家計に影響が出ている状態。貯金などを切り崩すなどして返済や生活費に充てている場合も。 |
3ヶ月滞納 | 金融機関から督促状だけでなく、一括弁済通知が届くようになります。このまま状況を放置し続けると、金融機関は返済の意思なしと見て競売を視野に入れ始めます。 | |
4ヶ月滞納 | いよいよ、競売開始通知が金融機関から届きます。ここで何の手も打たなければ、残り4~5ヶ月で競売が執行されます。 | |
~5ヶ月滞納 | 裁判所から競売の執行官が自宅に乗り込んできます。これは強制執行なので、拒否することも追い返すこともできません。彼らは家の写真を撮影するなどして物件や財産の調査を行います。また、同じタイミングで不動産関係者が訪問してくる場合も。 | |
間に合わない | 6ヶ月以降 | 競売が開始され、買い手が付き、売買が成立すると強制立ち退きとなります。この段階ではもはや任意売却を講じることはできません。少なくともこうなる前に不動産会社に相談しなくてはなりません。 |
任意売却ができなくなるタイミング
上の表で見るように、一般的には滞納から5ヶ月を経過し、6ヶ月に突入したあたりで金融機関は競売に踏み切ることが多いようです。しかし、それも金融機関の思惑や都合で前後することもあり、決して油断はできません。競売が実施されてしまえば、最後の手段とも言える任意売却を講じることができなくなるからです。任意売却はあくまでも時間勝負です。滞納が3ヶ月続いた時点で視野に入れて行動したほうがよいでしょう。